知的好奇心~小人の読書~

自己啓発、ビジネス、政治・経済などなど社会人として知識を蓄えられるような本の感想と目次を記していきます。 医療に関しては西洋・東洋・代替医療からスピリチュアルな領域まで幅広く読んでいます。 自己啓発系は思ってもないヒントにたくさん出会い仕事でも生活でも新しい気付きをあたえてくれます。 一個人の意見ではありますがご自身の専門分野、それ以外の分野と幅広い知識が時に役立つ事がありますので、読んでみたい本を探すきっかけになればと思います♪

【ビジネス】

病院経営は人なり/武弘道

2017/01/01

数々の赤字病院を黒字へと導いた病院経営のカルロスゴーンと呼ばれている武弘道先生の書。

医者としての仕事と経営の仕事は小さなクリニックでは常に一体となって請け負わなければならない業務だが、そんななかでもやはり臨床の現場で診察し疾病を診断する能力・技術と経営者としてクリニック全体を俯瞰視し運営していく能力は別のモノと思う。
自らも診察をする医師として働く中でこの運営に疑問をもち後に経営者として手腕を発揮した武先生。疑問をもつだけは誰でもできるしそれを口にしている間は愚痴でしかない。計画を立てて実際に行動し成し遂げて初めて立派な経営者と言えるのだろう。
医療の世界は一般的な自由競争がある商売ではなく保険によって枠が決められている中での経営ゆえ難しい部分がたくさんあると思う。簡単に言えば国が方針を変えて報酬の値を変えればそれに従って毎度毎度経営の計画も変えていかなければならない。さらに患者への対応レベルは落としてはいけないという倫理観のもとで。
医療の世界でのもう一つの経営の難しさは昔ながらの凝り固まった考えだと思う。
歴代のうま味を吸い続けてきた重鎮が過去を忘れられずに権力を振り回したり組織の中の誰が決めたわけでもない何となくのルールというのを破っていくのは大変な事だ。
改革には実力だけでなくタイミングも必要と思うが武先生の行動は実現できた結果であるし同じようにできなくとも改革を試みる人にとっては大きなヒントがたくさん隠されている。
そしてこの書ではこれから病院経営をはじめる人にとっても様々な判断に必要な材料が詰まっている気がする。

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本書もくじ

第一章:小児科医が医療界のゴーンとなる
第二章:維新の英雄を輩出した鹿児島での幼少期
第三章:「代悲白頭翁」との出会い~人格形成の学生時代~
第四章:九州大学時代と札幌でのインターン
第五章:アメリカから日本の医療界を俯瞰する~学閥のない日本医療界の実現を目指して~
第六章:郷里の病院で理想の医療を~帰国後、アメリカ型医療モデルをめざして奮起~
第七章:自治体病院改革の原点~鹿児島市立病院の健全経営化への道筋~
第八章:知事の三顧の礼で縁のなかった埼玉へ~埼玉県立四病院の改革に当たる~
第九章:四年分の改革を三年で達成~改革に道筋をつけた川崎市立二病院~
第十章:病院は企業とかわりない~ただ医療の質の向上を忘れてはならない!